Back to the History 02 : スノーボードの歴史を知る

雪のある暮らしが生んだ道具
スノーボード誕生の背景

ウインタースポーツの王道「スノーボード」。その原型となる「雪上を一枚の板を使って滑る」という方法が誕生した背景については、さまざまな説があるとされています。しかし、1900年代のはじめ頃には、狩猟や山登りの際に深く降り積もった雪上を滑り降りる道具として販売されていたり、1960年代後半には子どもたちがソリの上に立って遊んでいたことが分かっていたりと、雪と身近な暮らしの中で自然と編み出された方法であることが窺えます。
1970年代に差し掛かると、板に創意工夫が施されるようになりました。スケートボードの車輪をソリのようなものに替えたものや、サーフィンのフィンのようなパーツを付けたものが販売され、遊び道具として親しまれるように。当時は「スナーファー(商品名)」「スノーサーフィン」「スノーボード」など、ボードのタイプによって呼ばれ方も異なっていたようです。時を同じくして、日本でも雪山を波になぞらえ、サーフボードで滑る遊びも生まれたとか。
それからしばらくして、柔らかい雪を滑る道具としてプラスティック製のボードの開発が活発に。板の外周に取りつけられる金属「スチールエッジ」や、滑走速度が飛躍的に上がる「高分子プラスティックソール」、ボードとブーツを連結する「バインディング」などより高い性能へと急速に改良され、アイスバーンなどでも滑れるボードへと進化していったのです。

世界のメジャースポーツへ
長野冬季オリンピックから

正式種目に競技人口が増加してきた1980年代、「スノーボード」という名前がメジャーになったのは、米国とカナダが中心の「北米スノーボード協会」が発足したときに遡ります。それまで、さまざまな呼び名がありましたが、サーフィンでもスキーでもない、まったく新しいジャンルのスポーツとして確立させようと、「スノーボード」と名称を統一。以来、日本やヨーロッパ各国でも次々と協会組織が設立され、競技大会が盛んに行われるようになりました。
さらに、スノーボードが世界的なスポーツとして認知されるようになったのは、1998年の長野冬季オリンピック。アルペンスタイルの「パラレル大回転」とフリースタイルの「ハーフパイプ」の2種類がオリンピックの正式種目となったことがきっかけかもしれません。それから2006年のトリノ冬季オリンピックから「スノーボードクロス」、2014年ソチ冬季オリンピックでは、フリースタイルの「スロープスタイル」が加わりました。
プロボーダーたちの大技やスピードが織りなす迫力は圧巻ですが、スノーボードの本質は雪という自然界からの贈り物を楽しむこと。雪の上を滑走する爽快感は一度味わったら病みつきになるはず!これからもキッズからシニアまで、幅広い世代の人から支持され続けることでしょう。
writer : Yoko Sueyoshi